• OWNERS INTERVIEW
  • #004

ご夫婦とお子様1人世帯神奈川県在住T様

狭小住宅でありながら機能的で収納力に優れた住まい

TさんはGNASHのベテランコーディネーターです。
2019年に自宅を新築することになり、オーダー家具製作の依頼を頂きました。
もちろん、設計はTさんご本人です。
Tさんは「狭小住宅」でありながら、いかに「機能的で収納力に優れ快適な住まい」にできるかをテーマに、建物の設計にも取り組んでいました。
コスト面でも知恵を絞っています。
今回はコーディネーターが自分と家族の為に作った家具で、暮らしにどのような変化があったかをお伝えします。

お客様名T様
家族構成ご夫婦とお子様1人
オーダーした家具とインテリア商材システムキッチン
壁面収納
リビング吊り戸棚
可動棚
担当コーディネーターTさん

もっと自由に本当に好きな様に住んでみたい

──こちらの家に移ることになった経緯を教えてもらえますか?

  • Tさん

    はい、以前はマンションに住んでいたんですけど、そこはデザイナーズマンションというかコーポラティブハウスだったんですね。

  • 内山

    コーポラティブハウスとは?

  • Tさん

    簡単に言えば、新築時にお部屋の間取りや仕様を自分で決めることができるんですね。
    そこも自分で設計して住んでいて、満足行く感じでした。おしゃれだったし。
    ただ、どんなに自由にできたとしても集合住宅であることには変わりない以上、利害関係や自由じゃないところも多かったんですね。
    そこで子供も大きくなってきて、もっと自由に本当に好きな様に住んでみたいと思い、戸建てを検討しました。

  • 内山

    土地探しから始めたのですね。

  • Tさん

    そうですね。
    駅から近いという条件などはありましたが、狭くても3人なのでいいやというところはあったんですね。
    それで、人生の最後じゃないけれど、自由に住めるところを見つけようかと思って。
    終の住処として、できるだけ楽しくやっちゃおうと。

  • 内山

    今回は家具の他に建物の設計もTさんがしたのですか?

  • Tさん

    はい、ちゃんとした設計士さんもいましたけど、大体の間取りも自分で考えましたし。
    ほぼ全部に近いですね。

  • 内山

    建物全体のプロデュースですね。大変なことはありましたか?

  • Tさん

    そうですね、以前の家も自分で決めましたし、今回はそこでできなかったことも好きにできたので大変というよりは、やはり楽しかったですね。

オーダー家具は分離発注で対応

  • 内山

    戸建の方は新築やリフォームの際、オーダー家具を施主が支給する分離発注が増えていますよね。
    今回も家具は初めから分離発注を考えていましたか。

  • Tさん

    はい。やっぱり、設計士さんは建物に関してオールマイティーに知ってはいるけど、オーダー家具には特化はしていないですよね。
    私はこういう仕事をしているので、オーダー家具の細かなところまでを知っている分、こうすれば収納が多く取れるとか細部のディテールまでこだわることができたんですよね。
    金物なども普段から最新の物にアンテナを張っていますし。

  • 内山

    確かに。そこが分離発注の大きなメリットになりますよね。家具を施主支給するにあたって大変だったことはありましたか?

  • Tさん

    いえ、逆に分離発注の方がしがらみが無い感じがしましたね。

  • 内山

    逆に?

  • Tさん

    逆に。なんか工務店がらみだと、あとから家具に追加や変更したくても「えーちょっと」とか「もうできないですよ」と言われたり、 そもそも(細かな作りが)面倒臭いからダメだよって言われること多いじゃないですか。
    そこも含めて分離発注しか選択肢がなかったですね。
    工務店によっては他の業者が入ることを嫌がるところもあるみたいですが、そこを理解してもらえれば分離発注の方が金額も抑えられますし、 家具にさらに特化した人が入って、細部までこだわることができると思うんですね。
    家具って細かいからやっぱり、詳しく分かる人が入った方がいい物出来上がりますよ。

  • 内山

    そうですよね。工務店も結局はうちみたいな工場に製作を依頼するわけですからね。
    それであれば、欲しい人と作る人が直接繋がった方がマージンを減らすこともできますしね。
    あと、今回のTさんの家具は他の家具屋さんでは作れなかったと思いますよね(笑)

  • Tさん

    確かに。(分離発注して)正解でした。

コーディネーターならではのこだわり

デスクスペース

リビング

キッチン

──自分で設計した家具で暮らしている感想はいかがですか?

  • 内山

    納品から2年が経ちましたが、家具を使ってみた感想を教えて頂けますか。自画自賛っておっしゃってましたけど。(笑)

  • Tさん

    はい、非常に気に入っています。(笑) 自分が持っている量に合わせて家具の大きさを決めているので、特にシステムキッチンは、食器も全部この(引出しの)2段に全部収まっているんですよ。
    食材も調味料も自分の使いたい量を、自分の使いやすい位置に持ってきているんですね。
    全てが収まる様に作ったので、物が(外に)出ないんですね。だからスッキリですよね。
    片付けもすぐ使った位置に戻すことができるので、困ったこともないし快適です。

  • 内山

    デスクスペースも使いやすそうですね。

  • Tさん

    デスクスペースも非常に使いやすいですね。キッチンとの関係も近いので家事をしながら仕事もできますし、ちょっと奥まっているので人の目も気にならない、ちょうど良い位置でした。

  • 内山

    これだけ近いと、ご家族が団欒しながら仕事もできそうですね。

  • Tさん

    そうですね。リビングやダイニングに子供がいても会話できますし、家事もパパッと済ませて戻ってこれる様に動線も考えているので。使い勝手はすごく良いです。

──こだわったポイントは沢山あったかと思いますが、特にこだわったのはどこですか?

  • Tさん

    もう、全部です。(笑)
    リビングであれば、テレビやWi-Fiの配線をいかに綺麗に持ってくるかとか。
    はじめに一部分だけ、設計士さんに一緒に考えてもらい、それをもとに自分で設計しました。
    デスクスペースは大切な書類やお仏壇用のスペースも作って、あと、背の高い収納をつけて掃除用具入れにしたり、家具の奥行きはアイロン台に合わせました。

  • 内山

    なるほど。全体的にですけど、収納する物の大きさに合わせて家具の寸法が決まってますよね。

  • Tさん

    はい。アイロン台は380ミリなので、家具の内寸を400ミリにしてスッキリ収まっています。
    リビングの吊り戸棚も楽譜がギリギリ入る寸法にして、DVDとかデッキを収納しています。
    通路の途中にあるので、できる限り奥行きを抑える様にしました。
    1センチでも抑えたかった。

  • 内山

    システムキッチンの奥行きも必要最小限ですね。

  • Tさん

    はい。キッチンは(設計に)一番時間がかかりました。
    既製品のシステムキッチンはレールの奥行きが450ミリなので、それが勿体なくて。
    なので、600ミリのレールが入るギリギリの寸法から奥行きを考えました。

  • 内山

    600ミリのレールを使っても奥行きはむしろ既製品より小さいですからね。

  • Tさん

    我が家は狭小住宅なので「外寸はできるだけ小さく、内寸はできるだけ大きく」を目指しました。
    オーダー家具を作ると決めて自分で設計もしようと思った時に、どこまで自分でやれるかチャレンジしてみようと思ったんです。
    狭小住宅で予算にも限りがありましたが、いかに機能的で収納力の高いものを作れるか。
    せっかくこういう仕事をしているので、どうすればコストを抑えながら機能的で、デザインの良い家具作りができるかを考えました。

  • 内山

    それは大きなチャレンジでしたね。

  • Tさん

    はい。例えば吊戸棚の金物ひとつとっても、デザインや価格には色々なものがありますよね。
    一番コストがかからないのは開き扉にすること。
    あとは扉の数が多くなってしまうとその分お金もかかってしまうので、扉の枚数を最少にするために、今の位置にコンロを置くことにしました。
    もしコンロの位置が少しでもずれていれば、左右どちらかに扉をもう1枚足さなければならなくなるので。

  • 内山

    必要な物を取り入れ、コストも下げるということですね。「妥協」とはまた違いますよね。

  • Tさん

    はい。妥協せずに、コストダウンも収納力も取れる方法を考えました。

  • 内山

    こちらの(ペニンシュラ)カウンターも、必要量を確保したまま無駄な空間を無くした感じですね。

  • Tさん

    はい。この(ペニンシュラ)カウンターは、シンクとA4の書類が入るギリギリのサイズ(奥行き)を狙いました。
    天板を支える脚も強度を兼ねて、収納もできる様にしています。

  • 内山

    ビールが綺麗に収まっていますね。まさにミリ単位!
    この棚(天板下の棚板)も痒い所に手が届く感じですね。

  • Tさん

    こういうキッチンだと、どうしても新聞とかティッシュ、あと郵便物とか散らかるじゃないですか。
    それがどうしても嫌だった。
    あと、パソコンもしまっていますけど、電源を付けたので便利ですよ。

  • 内山

    そう言えば、冷蔵庫の横のスライド掲示板もTさんのアイディアでしたね。

  • Tさん

    そうそう。スペースが少し空くのが勿体無かったのと、冷蔵庫にプリントとか貼って生活感出すのも嫌だったので。すごく重宝しています。

  • 自分で設計した家具との暮らし

    カウンター

    • 内山

      納品から2年経っていますが、余計なものが一切ないですね。
      とてもスッキリしていると思います。

    • Tさん

      そうですね。家具がうちに来た時の状態を維持できていると思います。
      しまう場所をきちんと確保しているので、家族も片付けをしてくれるようになりました。
      これも大きいと思います。

    • 内山

      普段から綺麗だと、片付けを意識したくなりますもんね。やっぱり家具や建物に対しての愛着は湧きますか?

    • Tさん

      そうですね。便利で使い勝手もいいので、とても気に入っています。
      主人も気に入っています。

    • 内山

      便利な家というのは、イコール住みやすくて居心地の良い家ということですよね。

    • Tさん

      そうですね。子供もよくお手伝いしてくれるので助かっています。
      コストの面も良かったです。
      洗面台の下の棚も、工務店で大枠だけ作ってもらい、あとの仕上げは全部自分でやったので、相当安上がりでできました。

    • 内山

      なるほど。そう言えば、今回は棚柱を多用しましたね。

    • Tさん

      はい。やはり、収納(家具)として作るとコストもかかりますし、その点、棚柱と棚板だと使い勝手もいいし、安く仕上げることができますからね

    • 内山

      コストをかけるところと、抑えるところのメリハリを効かせていますね。

    • Tさん

      はい。キッチンとかリビングの家具にはこだわりたいですし、こうした(洗面所の)天板の下とかの収納は安くしたい。
      でも、見栄えは良くしたいという思いはありました。
      あと、器具はネットで買いましたが、ここでもコストを抑えることができました。

    • 内山

      器具の手配もTさんが行ったんですか?

    • Tさん

      はい。1個ずつパーツを自分で買わなければならないのは大変でした。
      自分の思った通りのデザインで、予算に収まるものを探すのも大変でした。
      私が欲しかったシンプルなシンクは、板金で作ればいくらでもあるのですが、20万円ほどかかってしまう。
      そこまでお金をかけられませんし、できるだけ格好良くしたかったので、頑張って(NETで)探しました。

    • 内山

      Tさんのアイディアや考え方は(この先)色々と応用できそうですね。

    • Tさん

      そうですね。こうしたキッチンとか欲しいと思っている方は多いと思うので、そこは提案していきたいし、システムキッチンも沢山作っていきたいですね。

    • 内山

      今回は造作を担当させて頂きましたが、製作も施工も大変ではありましたが面白かったですね。
      製作の機会を頂けて有り難かったです。

    • Tさん

      いいえ。こちらこそ。色々できたし、コストも抑えて良いものを作ることができたので、大満足です。

    編集後記:インタビューを終えて

    冒頭の「もっと自由に本当に好きな様に住んでみたい」から始まったTさんの家作りですが、「もっと自由に」を叶えることは、新築でもリフォームでも案外難しいことだと思います。
    「自由」を優先していくとコストはどんどん上がっていきます。

    それを挑戦とし、この相反するテーマを叶えたTさんの考えは、分離発注を推奨する立場として、完璧な答えを間近で見れたことは、痛快でもありました。
    とは言え分離発注は、一般のユーザーの方からすれば、難しいというイメージが先行しがちだと思います。
    それを打破するためにも、今回の案件では、私どもがメーカーとお客様の間に入る重要性を改めて考えることができ、この先の取り組みのヒントをもらう事ができました。

    ちなみにTさんですが、自宅の家具だから力を入れたというより、普段から同じ感覚で設計をしています。
    空間を無駄にしないことは勿論、細かなディテールにまでこだわるのがTさんの設計の特徴です。
    時には表から見える線を1本消す為に、作り勝手を突き詰めることもあります。

    そんなTさんの集大成である、自宅の家具作りに参加させて頂けたことに改めて感謝します。
    製作も施工も大変ではありましたが、とても面白かったです。

    株式会社ジョイクラフト
    代表取締役 内山賢一

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