オーダー家具を製作する際、見た目の美しさだけでなく、使いやすさも重要なポイントです。
特に棚の高さは、収納のしやすさや取り出しやすさに大きく影響します。
オーダー家具ではミリ単位で寸法を調整できますが、身長や収納力に適した高さを把握することで、
見た目だけではなく、使い勝手の良い家具にすることができます。
使いやすい棚の高さとは?
使いやすいゾーン
収納棚には「使いやすいゾーン」と「使いにくいゾーン」があります。
適切な高さに収納することで、動作がスムーズになり、ストレスを軽減することができます。
目線の高さ(アイレベル)
アイレベルとは、立った状態で目の高さにくる範囲のことを指します。
収納の中で最も使いやすいゾーンとされており、頻繁に使用するアイテムを配置すると、日常の動作がスムーズになります。
手が届く範囲(リーチゾーン)
手を伸ばして無理なく届く範囲が、最も効率的に使える収納ゾーンです。以下は、身長に応じた適切な収納範囲の目安です。
- 身長150cm → 50~170cm
- 身長160cm → 50~180cm
- 身長170cm → 50~190cm
この範囲に、頻繁に使う物を配置すると快適に使えます。
使いにくいゾーン
天井ゾーン(手が届かない範囲)
身長に対して高すぎる棚は、踏み台が必要になるため出し入れが大変です。
このゾーンには、使用頻度の低い季節物やストック品を収納すると良いでしょう。
腰下ゾーン(低い位置)
腰より低い位置の収納は、かがむ必要があるため、使い勝手が悪くなりがちです。
しかし、重いもの(鍋、本、工具など)を収納するには適しています。
引き出しやバスケットを活用すると、取り出しやすくなります。
収納目的に応じた棚の高さの選び方
収納するアイテムに応じて、適した棚の高さを考慮することで、さらに使いやすい家具になります。
収納アイテム | おすすめの収納位置 |
---|---|
頻繁に使う日用品(食器、調理器具、文具など) | 目線の高さ(使いやすいゾーン) |
子どものおもちゃや学用品 | 子どもの手が届く範囲(使いやすいゾーン) |
季節物やストック品(衣類、日用品のストック) | 上部の棚(使いにくいゾーン) |
重いもの(大きな食器、本、工具など) | 腰の高さ以下(使いにくいゾーン) |
身長に合わせた棚の調整ポイント
オーダー家具なら、以下のような工夫をすることで、さらに使いやすくなります。
- 可動式の棚を採用 → 家族全員が使いやすい高さに調整可能。
- ステップや踏み台の活用 → 高い棚も有効に使える。
- 収納ボックスを利用 → 手の届かない高さでもスムーズに取り出せる。
まとめ
オーダー家具を製作する際は、単に収納力を追求するのではなく、身長や使いやすさを考慮することが大切です。適切な高さに収納ゾーンを設定することで、より快適な収納空間が実現できます。
もちろん打ち合わせでは最適なプランをご提案いたしますが、今回ご紹介したポイントを押さえておくと、理想の家具が想像しやすくなるかと思います。
ご参考にして頂ければ幸いです。