オーダー家具で棚板を可動させる際には、棚ダボという金物が必要です。棚ダボの種類はたくさんありますが、GNASHでは主に、差し込みダボ、ネジダボ、棚柱を使い分けしています。今回はその『棚ダボ』の説明をさせて頂きます。
差し込みダボ
幅広く使用されている一般的な棚ダボです。当店では主に扉の内部の可動棚に使用をしています。
直径5ミリの穴を本体に開け・・・
棚板をセットします。手前側のダボには“立ち上がり”(ストップ)が付いているので、棚板は手前にズレることはありません。棚板を可動させる間隔のことを『ピッチ』と呼び、家具本体(縦の板)に穴を開ける間隔を『ダボピッチ』と呼んでいます。
棚板を細かく可動させたい場合は、『ダボピッチ』を小さくして本体側に沢山穴を開けます。その分、棚板は細かく可動させることができますが、たくさん開けた穴が“うるさく”あるいは“にぎやか”に見えてしまいます。
従って棚板を細かく可動させたい時はダボピッチを小さく、本体側にあまり穴を開けたくない時はダボピッチを大きくしたりダボ穴の数を調整して対応をしています。ダボピッチはミリ単位での加工が可能ですが当店の場合、通常は30ミリ間隔(30ピッチ)で製作をしています。
ネジダボ
金属性の“メスダボ”を本体に打ち込みます。そこに“オスダボ”を回転して取り付けるのでネジダボと呼んでいます。当店では主に本棚やオープン部分など扉が付かない場所に使用をしています。
また、ネジダボの場合は棚板をセットした時、前後にズレない為の加工を棚板の裏側に施します。その加工を『ダボジャクリ』と呼んでいます。
ダボピッチは差し込みダボ同様、任意に調整をすることができます。当店の場合は、本棚等で棚板を細かく可動させたい場合は30ピッチ、本体をダボ穴だらけにしたくない場合(スッキリと見せたい場合)にはピッチを大きく取りダボ穴の数を調整しています。
棚柱
金属性の『棚柱』を本体に固定します。
本棚等でダボピッチを更に細かく設定したい時に候補となる金物です。事例の棚柱はダボピッチ15ミリです。
ネジダボ同様、棚板の下端には『ダボジャクリ』加工をするので、棚はズレることなく安定します。当店では棚柱は施工する際、側板とフラットになる様に“堀込化工”を施してから取付けますが、堀込みシロなどを考慮すると板厚を少し厚くする必要が出てきます。コスト的には『棚柱』は差し込みダボやネジダボに比べると金物代が高くなるので材料費の差額が発生してきます。
まとめ
GNASHでは棚ダボはコストと見え方を重視して使い分けをしています。扉の内部(普段見えてこない部分)には差し込みダボを扉の付かない家具(本棚等)や部分(オープンスペース)にはネジダボをとにかくピッチを細かくしたい場合には棚柱をセレクトします。
その他、お客様から要望があれば扉内部でもネジダボ仕様にしたりと、都度対応をさせて頂いております。
ちなみに、この棚ダボは正確に穴あけ加工をしないと棚板を乗せた時、カタカタと“がたつき”が発生します。当店の自社工場では『NCボーリング』というコンピューター制御の機械で、加工をするのでダボピッチが何ミリであっても正確無比の加工をスピーディーに対応することが可能です。
その昔、NCボーリングが入る前は半手作業の機械でダボ穴を開けていましたが、背の高い家具にダボ穴を30ピッチで大量に開ける時などは地獄でした。機械のスピードと正確さにはどうあがいても勝てません。機械の恩恵に預かるところと職人の感性を必要とする工程には、住み分けが必要だとつくづく感じています。
話が逸れましたが、家具工場の機械は面白いものが結構あるので、別の機会に改めて紹介をさせて頂ければと思います。
今回は『棚ダボの種類』のお話でした。参考にして頂けますと幸いです。最後まで目を通して頂き、有難うございます。オーダー家具専門店GNASH(ナッシュ)の内山でした。