工場での家具の組み立て! その2

前回は
工場の家具の組み立て工程の『準備編』を
紹介させて頂きました。

 

今回は『組み立て編』の説明をさせて頂きます。

 

 

家具の組み立て工程


 

—-食器棚の吊り戸棚の場合—-

 

 

 

 

準備完了の様子!

準備完了の様子!

 

前回は
ここまでの様子を紹介させて頂きました。

 

金物をセットしながら
掃除と傷のチェックまでが済んでいます。

 

図面にも目を通しているので、
組み立て方(組み立て順序)までも頭に入っている状態です。

 

準備段階に手間をかけてきた分、
ここからの組み立てはスムーズに進みます。

 

当店での家具の組み立ては、

 

家具が壁や家具通しが重なる面(ジョイント面)、
すなわち設置をした時に見えなくなる箇所は
『ビス』による組み立て、

 

見えてくる箇所(仕上げ面)は『ダボ』による組み立てと
ビスとダボを使い分けています。

 

ビスによる組み立ての流れとしては、、、

 

先ずは
『ピンタッカー』という工具を使い仮組をします。

 

 

 

 

 

ピンタッカーで仮組!

ピンタッカーで仮組!

 

ピンタッカーとは
細い釘(ピン)を家具に打ち込む工具です。

 

細い釘を打ち込みながら仮組をしていきます。

 

 

 

 

 

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仮組途中①!

 

側板(縦の板)に横板(天板と地板)を仮止めして

 

 

 

 

 

仮組途中②!

仮組途中②!

 

背板(背中の板)を差し込みます。

 

 

 

 

 

仮組途中③!

仮組途中③!

 

更に反対側の側板も仮止めします。

 

この状態で箱のカタチが完成し仮組完了となります。

 

そして次は、、、

 

 

 

 

 

ビス止め!

ビス止め!

 

すべて仮組をした後はビスによる本締めをします。

 

工場によっては組み立ての順序が違ってくるのですが、
自分の場合は工具を持ち変える時間のロスを減らす為に
先にすべて仮組をしてしまい、
一気にビス打ちをするスタイルが気に入ってます。

 

ビスを打てない面(仕上げ面)は
『ダボ』を使用し組み立てをしますが、

 

ダボ組みの流れとしては、
先の準備の段階で終わっているので

 

 

 

 

 

ダボ組み! 縦方向の板

ダボ組み! 縦方向の板

 

部材(垂直面)のダボ用の穴に木工用ボンドを入れて

 

 

 

 

 

ダボ組み! 横方向の板

ダボ組み! 横方向の板

 

『木ダボ』を打ち込んである横方向(水平方向)の板を
組合せて

 

 

 

 

 

ダボ組み!

ダボ組み!

 

宛木(あて木)の上から玄翁(ハンマー)で打撃を加え
組み立てをします。

 

箱としてはこれで完成ですが、
更には

 

 

 

 

 

家具の底面にゲタ止め!

家具の底面にゲタ止め!

 

組み上がった家具の底面に『ゲタ』という部材を止めます。

 

ゲタは家具を地面に置く際の傷防止の役割をします。

 

工場での加工時、トラックによる輸送時、
納品の際の荷揚げ搬入の際等で家具を地面に置く場合、
ゲタがあれば家具の傷を防ぐことができます。

 

 

 

 

 

背板の補強!

背板の補強!

 

先程の仮組の時にセットした背板の裏側を補強します。

 

細長い木材が見えますが、
裏桟(うらざん)と呼んでいます。

 

 

 

 

 

タッカーで固定!

タッカーで固定!

 

この裏桟を木工用ボンドと
タッカー(ホッチキスの大きい物のイメージです。)を
使用して、背板に強度を持たせます。

 

 

 

 

 

タッカーで固定!

タッカーで固定!

 

裏桟のないところもタッカーで固定。

 

背板は家具を直角にし、
裏桟とタッカーは背板を補強しながら直角を保つ役目があります。

 

そして仕上げには

 

 

 

 

 

防虫パッキン貼り!

防虫パッキン貼り!

 

食器棚には『防虫パッキン』が付くのですが
最後に防虫パッキンを貼ります。

 

 

 

 

 

完成!

完成!

 

組み立て工程完成の様子です。

次の『仕上げ工程』で扉が付くのですが、
組み立てはここまで。

 

ちなみに、、、

 

食器棚の吊戸棚を下から見ると、
こんな感じになっているのですが、

 

 

 

 

 

0.5ミリの面尻(めんじり)!

0.5ミリの面尻(めんじり)!

 

縦の板に対して横の板は
奥行方向も高さ方向も0.5ミリの段差を付けています。

 

この段差を
『0.5ミリの面尻』とか『面尻0.5ミリ』と呼んでいますが、
吊り戸棚の下端には0.5ミリの面尻を付けた方が綺麗で
仕上がりが丁寧に見えます。

 

部材の特性(反りやネジレ)や0.5ミリという寸法故に
全てが『面尻0.5ミリ』とはいかないのですが、
極力狙う様にしている細かなコダワリでもあります。

 

仕上げによっては『面尻ゼロ』を狙う時もありますが、
自分は他店の家具を見る時はここに目が行ってしまいます、、、

 

今回は食器棚の吊戸棚の組み立て工程の説明でしたが、
食器棚の下台や、
少し変わった組み立て方も手伝ってきたので
次回もう一度、
『組み立て工程』の説明をさせて頂きたいと思います。

 

最後まで目を通して頂きまして有難うございます。

 

オーダー家具専門店、GNASH(ナッシュ)の内山でした。

 

 

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