都内の大学の研究室からの依頼で設置させて頂いた壁面収納です。
形状のイメージというか設計図はお客様から頂きましたが、
建築を学ぶ研究室からの依頼だけあり内容はとても手の込んだものでした。
形状もそうでしたが仕様も２種類の間接照明の他、モザイクタイルや
月桃紙（和紙の種類）を貼ったり、紅葉した楓をモチーフにしたシートを
スチールバーに貼り背面に付けたりと、、、
研究室の方でなければ思いつかない様なデザインと仕様でした。

素材は天然木を使いました。
天板はチェリー、本体はメープルを使用しクリアの塗装をしています。
が、吊り戸棚の下端だけはあえて真っ黒な塗装をしています。
メープルに黒の塗装は自分の中ではご法度でしたが、
全体を引き締める効果があったことを実感し、勉強をさせて貰いました。

打合せは複数回重ねましたが、
一つ一つの事柄を細かく完璧に掘り下げる気質には脱帽しました。
照明に至っては色温度の単位「ケルビン」の数値までを掘り下げました。
こうしたマニアックなやりとりのキャッチボールも非常に楽しく、
美しいデザインのなかにも遊び心とこだわりのある感性込められた壁面収納が
できあがりました。