先日、4年前に納品をさせて頂いた食器棚のメンテナンスにお伺いをさせて頂きました。
4年前の施工完了後の写真はこちら!
当時、納品をさせて頂いた時の様子です。
キッチンの背面に扉があり、家具はその扉を挟んだ左右に設置をさせて頂きました。
左側のユニットは主に食器類、右側のユニットには家電やダストボックスをまとめています。
都内の戸建てにお住まいのお客さまでしたが、打合せから納品の様子まで、今でもハッキリと覚えています。
不具合が発生した場所は、炊飯器を隠せる「下開き扉」!
今回不具合が発生したのは、
右側の炊飯器スライド天板部分に設置した『下開き扉』です。
下開き扉右側に『ソフトダウンステー』を付けたのですが、ステーと扉の接合部分の『ビス』が取れてしまいました。
使用頻度の高い箇所なので、ビスにかかる負担が大きかったのだとは思いますが、それでも納品をさせて頂いてからまだ4年です。
オーダー家具は『耐用年数』が長いのがメリットのひとつですが、残りの耐用年数も安心して全うして貰わなければいけません。GNASH(ナッシュ)のオーダー家具は『永年保証』とさせて頂いているので、普段使いで生じた不具合に関しては家具がある以上、無料でメンテナンスをさせて頂いております。
当然、今回も普段使いの上での不具合の発生なので保証の範囲となります。
今回発生の不具合は外れたビス穴を補強して、もう一回り太いビスを打ち直すという選択肢もありましたが、それだけでは再発の可能性がありました。その為、再発防止策として『下開き扉』を新しい物と交換させて頂き、更には、扉とステーの結合をビスではなく『鬼目ナット』という金物を使用し、試してみることにしました。
『試してみる』というのは前例がない為です。
鬼目ナットのイメージです(参考:野口ハードウェア社HP)
扉とステーは、通常ビスを使用し結合をします。そこには扉の厚みや、ステーの本数、ビス穴の数など不変の条件があるのですが、ビスでは対応ができなかったという事になります。
鬼目ナットを埋め込んだ下開き扉!
鬼目ナットはビスより下向きの耐荷重が強いはずなので強度は上がるハズです。
これで元通り!
これで元通りになりました!
恐らくは大丈夫かと思いますが、前例のないことをしている以上、『絶対に大丈夫』という言葉は使えません。しかし、少なくともこの先も家具を快適に使用して頂くことができる様、責任は全うしていくつもりです。
万一、鬼目ナットでダメだったとしても次の対応策を考え続けます!
まとめ
今回の不具合発生は想定外ではありましたが、お客様に迷惑を掛けてしまったことは否めません。
そんな中、お客様は一緒に対応策を考えてくれたりと有難かったです。
オーダー家具はメンテナンスをしながら長い期間使用できる商品と捉えて頂けると幸いですが、メンテナンスはお客様に迷惑が掛かることを忘れず、頻度は最少になる様、心掛けていきたいと思います。
私はメンテナンスでお客様のもとに伺う機会も多いのですが、そこでは改善のヒントを貰うことが多々あります。メンテナンスは改善のヒント。お客様との打合せの段階で防ぐことができた箇所、製作や施工の段階で考え直さなければいけない箇所等々、様々な改善のヒントを貰うことができています。
GNASH(ナッシュ)の家具は数年前と比べると、基本性能は徐々に上がってきていると感じますが、それもメンテナンスを繰り返しながら学ばせて貰った賜物。そこには、メンテ発生でお客様に迷惑を掛けてしまった一面があることを忘れてはいけないと思います。
今後も現場に出てお客様の声を聞き、できることから改善をしていく。耐用年数の長いオーダー家具を少しでも快適に使用して頂くことができる様、取り組んでいきたいと思います。
最後まで目を通して頂きまして有難うございました。
オーダー家具専門店、GNASH(ナッシュ)の内山でした。